フィルムの特性曲線(歯科放射線)

フィルムの特性曲線とは?

フィルムの特性曲線とは横軸に放射線の照射量、縦軸にフィルムの黒化度を取ったグラフのことです。

フィルム特性曲線

フィルムと黒化度の関係をグラフにすると、S字状曲線(シグモイド曲線)になります。

Sの途中の直線のところが臨床の診断に使える照射量の範囲です。

直線部と寛容度

直線部の範囲の照射量をラティチュード(寛容度)といいます。

ラティチュードが広いほど、診断に使える照射量の範囲が広いと言えます。

(latitude 英語では自由な範囲や緯度という意味があります。)

また、直線部の始まりが低い照射量であるほど、そのフィルムは感度が高いといえます。

(つまり上のグラフではフィルムAの方が感度は高いといえます。)

直線部の傾きの見方

傾き(ガンマ値、階調度)は照射量と黒化度の関係を表しています。

ここの値が高いほど、コントラスト差が出やすいといえます。

(つまり上のグラフではフィルムAの方がコントラスト差は出やすいといえます。)

ガブリ値

フィルムを照射する前の黒化度をガブリ値といいます。

これは用語を覚えるだけでいいでしょう。

フィルムの感度と患者の防護における最適化

関連した項目としてここで患者の防護の最適化を挙げておきましょう。

結論からいうと患者の防護最適化の一つの方法として高感度フィルム(E感度フィルムやF感度フォルム)を使う方法があります。

しかし高感度フィルムを使うと画質が低下する傾向があるため、今日の歯科ではD感度フィルムが多く使われています。

フィルムの感度の他には以下のような患者の防護の最適化があります。

  1. 絞りにより検査対象のみを撮影する →口内X線撮影では矩形絞りを使うことができる
  2. 高感度系を用いる→高感度フィルムを用いるD<E<F感度orデジタルセンサーを用いる
  3. 適正な管電圧、管電流、撮影時間
  4. 防護衣を用いる →小児では甲状腺カラーを使用する
  5. 撮影の失敗をなくす