齲蝕について解説するよ(保存修復学的な内容)

う蝕について説明します。微生物学よりは保存修復学の内容で話していきます。

初期エナメル質齲蝕の特徴

脱灰により、褐色斑、白斑、表面の粗糙化が見られるが、表層は軟化していない。

表層の再石灰化により表層下脱灰が見られる。

表層下脱灰が見られる理由

エナメル質表面は酸によって脱灰を受け、カルシウムイオンやリンイオンが遊離する。エナメル質の内側から遊離したイ

オンは、唾液由来のミネラ沈着現象としてカルシウムやリンイオンと共に再びエナメル質表層に析出・沈着することで再石灰化現象が起きる。結果としてエナメル質最表層の再石灰化部の直下には表層下脱灰部が生じることになる。

エナメル質齲蝕と象牙質齲蝕の進行の特徴

○エナメル質齲蝕はエナメル小柱の走行に沿う。Retzius 条で側方へ拡大する。

○象牙質齲蝕の進行はまず象牙細管の走行へ沿う。

その後、管周象牙質から管間象牙質へ、象牙細管の側枝、Ebner 線、Owen の外形線へ水平的進行をする。

★超重要★

漏斗状拡張慢性齲蝕

念珠状拡張、平等性拡張急性齲蝕

溶解原巣

象牙質の齲蝕円錐

象牙質の齲蝕円錐は表層から

1. 崩壊層

2. 着色層

a. 第1層 ←齲蝕検知液に染まる

※上から たかせ・ことせ で覚えましょう。

多菌層

② 寡菌層

③ 先駆菌層

b. 第2層 ←齲蝕検知液に染まらない

④ 混濁層

⑤ 透明層

⑥ 生活反応層

3. 正常層

齲蝕象牙質内層の各層の特徴

多菌層

多数の菌がいる。無機質、有機質共に破壊される。

寡菌層

少ない菌。有機質はまだあまり破壊されない。

先駆菌層

少数の細菌がいるのみ。基質の変化は少ない。

混濁層

象牙細管内に微小な空気が存在し、顕微鏡では混濁しているようにみえる。

透明層

象牙細管内が無機塩類で完全に閉鎖されたもの。

透明層はなぜ透明に見えるか?→脱灰して遊離したカルシウムがまた再結晶化するから、

生活反応層

混濁層の構造とほぼ同じ。外混濁層ともいう。(その場合上に挙げた混濁層は「内混濁層」となる。)

ちなみに以上の構造は研磨標本で見られる。脱灰標本では硬組織無くなっちゃうので見られない。