顎骨骨髄炎について

顎骨骨髄炎について

顎骨骨髄炎は口腔内の細菌による炎症が顎骨まで波及したものである。

原因菌としてはStreptococcus属、Prevotella 属、Peptostreptococcus 属が挙げられる。

下顎骨のほうが排膿しにくいので、上顎骨より下顎骨のほうが好発します。

顎骨骨髄炎のステージ

初期→進行期→腐骨形成期→腐骨分離期の順番で進んでいきます。

・第 1 期 (初期) …原因歯の打診痛、顎骨深部痛、挺出感、自発痛、発熱、悪寒、疼痛
・第 2 期 (進行期) …弓倉症状、ワンサン症候(Vincent 症候)、疼痛増大、熱発増加、悪寒戦慄
・第 3 期 (腐骨形成期) …慢性期移行、症状軽減、瘻孔形成、膿汁確認
・第 4 期 (腐骨分離期) …腐骨分離、骨枢、病的骨折

『弓倉症状』
進行期に見られる症状で、初期症状が 2~3 日続いた後に患歯を中心とした数歯にわたる弛緩動揺、打診痛が出現すること。

『ワンサン症候(Vincent 症候)』
進行期に見られる症状で、患側下唇に知覚麻痺が出現すること。

『骨枢』
腐骨分離期に見られる症状で、腐骨が新生骨に取り囲まれて骨中に封入された像を示す。

顎骨骨髄炎の画像所見

重要な4つの所見

  • 硬化性の変化 →骨硬化性変化(慢性)
  • 玉ねぎの皮様骨膜反応 →骨硬化性変化(慢性)
  • 腐骨 →血管との接続が切れたらできる
  • 虫食い状の透過像 →骨融解性変化(急性)

 

骨に変化が起こってないとき(炎症が起きてから2週間、つまり急性骨髄炎)

→滲出液はある→MRIで見る。次の選択肢としてシンチグラフィ

滲出液(水)は

T1強調像で低信号

T2強調像で高信号

Garre骨髄炎→若年者、玉ねぎの皮状の骨膜反応

顎骨骨髄炎の治療法

①抗菌薬の大量療法、消炎剤の投与、全身の安静・栄養補給、口腔清掃、腐骨の除去

②炎症初期~進行期には観血的処置は行わない→症例により原因歯の抜去、骨体穿孔等(排膿路の確保)

③膿瘍形成時には切開排膿、局所の清掃を行う

④急性から慢性に移行したもの・初期から慢性硬化性骨髄炎を呈するものは、皮質骨除去→皮質骨除去して、海綿骨に血流を行かせるようにして抗菌薬の作用を効かせるようにしている。

⑤高圧酸素療法